Sayer Says in Japanese

Saturday, November 28, 2009

帰国して成田空港で見る最初のメッセージについて

科学紀元9年11月29日(日)

世間では事業仕分けに関して議論が沸騰している。それとは全然違うが、以前から感じていた社会の問題点や矛盾を、細かいことではあるが、少しずつ指摘してゆきたい。

 初めは、成田空港の表示だ。十数年前、外国人のある研究者が2週間ほど私の研究室に滞在したことがある。彼にとってははじめての日本だったが、成田空港で最初に目にしたメッセージ(彼は日本語が読めなかったので、英語での表示)は、「規則に従いなさい」というものだったと、私にあきれて告げたことを、はっきりと覚えている。
 現在ではさすがにそのような官僚的発想は消えているが、それでも私は疑問である。英語や中国語、韓国語で「日本へようこそ」というメッセージがあるのはよい。しかし日本語でのメッセージはどうだろう。「おかえりなさい」である。これはこの十年くらい、変わっていない。成田空港の責任者はなにを考えているのだろうか? 日本語を解する人はみんな日本人だと勘違いしているのではなかろうか?それは自虐的といえるだろう。日本語を理解する日本人以外の人の割合は、たしかに低いだろう。しかしわざわざ日本に来る外国人には、日本語を理解している人の割合は、あきらかに高いはずだ。実際に、私の共同研究者であるフランスのBlancher教授は、平仮名をほとんどすべて読むことができ、簡単な漢字もよめる。このような人達が成田空港に到着し、日本語で「おかえりなさい」とだけ書いてあるのをみたら、がっかりするだろう。
 外国の空港ではどうだろうか。米国ではどこの空港でも、"Welcome to the U.S.A"とあるし、中国でも「熱烈歓迎」とある。それぞれ、自国の言語で書いてあるではないか。もっとも、欧州の空港についてはあまりそのような表現を見たことがないので、結局文化の差なのかもしれない。しかし、英語でも中国語でも韓国語でも「ようこそ日本へ」と書いてあったら、日本語でもローマ字で"Yokoso"などと書かず、「ようこそ」と素直に標記すべきだろう。

斎藤成也

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